こんな記事がありました。
trilltrill.jp
この記事の夫婦、対話できてなさすぎな。。
「俺の稼いだ金」系の夫になるだろうなという男性には一人出会ったことがあります。
俺、お小遣い制は絶対嫌なんだよね。俺の金なのに、なんで嫁に許可貰わんといけんの?
自分で働いた給料を嫁に管理させるなんてありえんわ〜
結婚したからって友達との飲みとか遊びは絶対我慢したくないわ〜
「お小遣い制が嫌」については、「お小遣い」が生活費と貯蓄を差し引いて残ったお金だということを理解しているんだろうか。
実家暮らしで生活費もかからないし、きっと理解してなかったんだろう…。
好きなだけ使って、気づいたらお金がない。貯金もない。
育った環境が違う二人が、「一緒に生活を営む」ということ
結婚したいと思っている恋人がいる方は、一度お金に関する価値観や結婚後の家計管理方法についてヒアリングしたほうがいいです。
お金に対する考え方って、変えようとしてもなかなか変えられないんですよ。
この男性の場合、両親が夫婦別財布でやりくりしているらしく、「働いたお金は各自が好きに使うもの」という価値観を持っています。
一方、私の両親は財布は1つで、父親はお小遣い制です。自営業で、父の仕事を母が手伝っています。
その姿を見て育っているので、私個人としては夫婦別財布は抵抗があります。
このように育った環境が正反対で価値観が異なる場合、意見をすり合わせるにはかなりの労力が必要そうです。
管理方法を変えたところで全体の収入は変わらない
別財布の夫婦も増えており、相手に気にせずお金を使えるのでそのスタイルが合っているという夫婦もいると思います。
どちらの管理方法にせよ好きに使えるお金は「生活費と貯蓄を差し引いたお金」でしかないということ。
「家賃・食費・日用品」などの種目別の折半だと、実際どれくらい生活にかかっているのか見えづらくなる傾向にあると思います。
「ちゃんと自分の担当分は払ってやってる」「残りは自分のお金!!」という意識が強いままだと、ライフステージが変わった時に柔軟な考え方ができなくなってしまうんです。
子供が生まれる時はどうする?子供にかかる出費や学費をどうする?どちらかが働けなくなったら?・・・という会話がちゃんとできているかどうか。
「産休育休なのに折半の割合を変えてくれない。貯金を切り崩すしかない。。」という家庭もあるとか。。それ経済DVですやん。
結局、必要な貯蓄をした上で「これくらいは使っても大丈夫。」という認識が合っているかどうかだと思います。
どちらか一方が、「いや使いすぎでしょ」「なんでそんなものにお金使うの?」のように思っていたら、そりゃー別財布で好きにさせてくれ!となるでしょうね…。
「稼いでやってる」という思考はどこからくるのか
収入差は目に見えて分かりやすいからこういった経済ハラスメントのケースに陥るんですね。(差がないのに言うとる人はもうよく分からない)
ただ単に、自分が今置かれている立場に不平や不満を感じており腹が立つから、分かりやすい稼ぎを盾にして相手の上に立とうとしているんです。
それってとても狡い事をしていますよね。
俺の稼いだ金で、と思うまでの過程で妻や子供から蔑ろにされていると感じていたり、仕事を頑張っているのに当たり前のような扱いをされているように感じたり…色々な原因が積み重なっての言葉となるケースもあると思います。
結局本当に伝えたいことって、「俺の稼ぎのおかげで●●できてるんだから俺の言う事を聞け〜!」じゃないんです。
「仕事の頑張りを認めてほしい」とか、「気を遣ってほしい」とか、そういうもんなんです。
出かかった言葉の奥にある本当の要求を深堀りしてみよう
俺が生活費を稼いであげてるのに!
私が家事育児をやってあげてるのに!
こういった言葉を相手に投げかける前に、下記のことを一呼吸おいて想像してみてほしいです。
- 自分は今どんな感情になっていますか?
- その気持ちは、自分がどうなればその感情が良くなりますか?
- そしてそれを実行するには、相手になにをして欲しいですか?
すると、相手より自分の方が頑張っている。辛い思いをしている。相手は間違っている。私は正しい。と感じていることに気づくと思います。
正しいか正しくないかは、あくまで主観に過ぎません。双方置かれている状況の違いで正反対になることもあるのです。
ルルーシュとスザクのような。。
自分は▲▲が原因で●●な気持ちになったから、あなたに◎◎してほしい。のように伝えられるようになると、お互いが楽になると思います。
相手の気持ちを深ぼるときには、「自分」を「相手」に置き換えて同様に分析してみましょう。
この考え方はNVC(非暴力コミュニケーション)といい、自分の感情と相手の行動を切り離した上で要求を伝えるテクニックです。
NVCについては今度別途記事を書いてみようと思うのでご期待。
…お金の話とは少しずれてしまいましたね。
「俺の金」という発言が出た背景について考えてみると、意外と原因が根深いところにあったりするよ、という話でした。